旅館経営の相続や事業承継の方法とは?ややこしい手続きを旅館のプロが解説します!

The following two tabs change content below.

村田 明浩

インバウンド × 旅館コンサルタント / 公認会計士株式会社インクロ
世界Big4であるKPMGあずさ監査法人で公認会計士として様々な大手上場企業を担当 ⇨ 20代で株式会社インクロを立ち上げ、代表取締役社長に就任 ⇨ 現在主に日本と韓国に両拠点を持ちインバウンドに強みを持った旅館コンサルタント/公認会計士として活動中。

はあ、どうしましょう…親戚から旅館の相続を受けることになったけど手続きが全く分からないわ。…はあ、はあ…

ご無沙汰してます~!

女将、ため息がすごいですね!!

私でよければお話伺いますよ!

あら村田さんこんにちは♪お言葉に甘えちゃおうかしら…

じつは最近親戚がなくなって旅館を相続することになったんです。

でも、手続きをどうすればいいのかわからなくて。はあ…

ため息の数が深刻さを物語ってますね…

世間話どころじゃないですね。

わかりました!では早速ですが旅館経営を相続する方法ついてお話ししますね^^

みなさんこんにちは、旅館コンサルタントの村田です!

本記事を読むことで読者には下記のメリットがあります。

旅館の相続や事業承継を行う際に、どのような手続きが必要なのかすぐにわかる人は少ないのではないでしょうか?

そんななかで旅館経営を相続する方法、事業承継する方法を最低限知っておくことが必要です。

では早速、旅館経営で相続や事業承継する方法について、紹介していきたいと思います。

旅館経営の相続・事業承継の現状

日本政策金融公庫が2019年1月に発表した「事業証券に関するアンケート結果」によると、事業承継の意向がある経営者の中で、「後継者がいる」と回答したのは83.3%で、その中で「子供に継がせたい」と回答したのが90%となっています。

 

また、事業承継を「自らの代で終わらせたい」と12.6%が回答した人の中で第三者から事業承継の打診があれば「事業承継を検討する」と回答したのが36.3%に及びました。

 

旅館経営において、子供に継がせたいと考えている経営者が多数派で、第三者への事業承継は難しい現状があります。

一応、後継者は80%以上いるのですね。しかし、自らの代で終わらせたいという旅館経営者も13%いることに衝撃ですね。やはり社会情勢が厳しいのでしょうか…?

そうですね、後継者がいることが多数派ですが中には、インバウンド対策やWEBの活用がいまだにできておらず、赤字が続いている旅館経営者も多いようです。後継者がいない経営者のなかには、36%事業承継も検討したいひとがいますね^^

旅館経営の相続の方法について

旅館経営を相続する際、「旅館営業承継承認申請」が必要です。相続以外には、M&Aなどいくつか方法があります。まずは旅館経営における相続の方法について、解説します。

 

ちなみに相続の定義とは?

相続とは、「亡くなった人(被相続人)から、亡くなった人の相続人(配偶者や子など)に承継させる制度」のことです。

 

旅館業営業承継承認申請が必要!

 

旅館経営では、各都道府県で定められた手続きに従い、「旅館業営業承継承認申請」が必要となります。

申請は、大きく分けて下記の通りです。

所在地を管轄する保健所で書類手続き

旅館業営業承継承認申請(相続)を記入

旅館業からの暴力団排除推進を関する同意書を記入

 

それでは、順を追って詳しく解説します。

申請の流れ①所在地を管轄する保健所で書類手続き

所在地を管轄する各保健所で、旅館業法に基づき、書類手続きを行います。必要書類や申請から承認までの日数は、各都道府県によって異なるので、注意が必要です。

基本的には、随時受け付けています。

申請の流れ②旅館業営業承継承認申請(相続)を記入する

各都道府県の公式ホームページで「旅館業営業承継承認申請書」をダウンロードし、記入事項をそれぞれ記入します。

 

申請の流れ③旅館業からの暴力団排除推進を関する同意書を記入する

旅館業に暴力団排除条項が整備され、必要となった手続きです。「暴力団排除推進に関する同意書」を記入し、当該関係者に暴力団関係者がいないか、審査されます。

 

標準処理期間は1週間~2週間程度

申請の流れは大まかに①~③の流れとなります。各都道府県によりますが、申請から承認までの期間は7日から14日程度です。管轄地によっては、追加の申請や同意書が必要になる場合があります。

まずは、保健所にて旅館業営業承継承認申請(相続)と旅館業からの暴力団排除推進を関する同意書を記入すればいいのでしょうか…?

その通りです^^旅館管轄地の保健所にて書類手続きをします。だいたい1週間から2週間程度て終わりますよ!

旅館経営の相続で気を付けたいポイント

旅館経営の相続で気をつけたいポイントは、申請期限です。営業者が死亡した場合、60日以内に申請する必要があります。根拠条文と審査基準について、みていきましょう。

根拠条文:旅館業法第3条の3第1項

旅館業法第3条の2第1項では、「営業者が死亡した場合において、相続人が被相続人の営んでいた旅館業を引き続き営もうとするときは、その相続人は、被相続人の死亡後六十日以内に都道府県知事に申請して、その承認を受けなければならない」としています。

審査基準について:旅館業法第3条の3第2項

審査基準については、旅館業法第3条の3第2項で「承認の際の旅館業法第三条第三項の要件の審査に当たつては、承認申請に係る施設において従前より旅館業が行われてきたのであるから、従前の営業の状況を十分に考慮されたいこと」しています。つまり、相続前の経営状況への理解が必須です。

なるほど、書類で続きについてはよくわかりましたわ♪でも、相続の際に確認しておきたい項目などあるのでしょうか?

2つだけ、意識しておきたいポイントがあります。一つ目は、「営業者が死亡した60日以内に、保健所に申請すること」二つ目は、「相続前の経営状態を理解して、相続すること」です。

旅館経営の事業承継の方法について

冒頭で紹介したアンケート結果から読み取れるように、旅館経営において親族や第三者への事業承継したいニーズが少しづつ高まっています。

事業承継の方法はいくつかあるので、パターン別にそれぞれ解説します。

事業承継とは

事業承継とは、「会社の経営者を引き継ぐこと」です。特に、個人での旅館経営は、社長の手腕によって経営が左右されるため、重要な経営課題といえます。

 

承継方法は3種類「親族内承継」「親族外承継」「社外承継」

承継方法は「親族内承継」「親族外承継」「社外承継」の3種類です。

 

親族内承継は経営者の親族に事業を引き継ぐ承継、親族外承継は従業員や取引先企業などの親族以外に事業を引き継ぐ承継、社外承継は株式譲渡や事業譲渡などいわゆる「M&A」のことです。

 

旅館業許可申請が必要

旅館業を事業承継する場合、旅館業許可申請が必要です。旅館業許可申請は、各都道府県で必要書類が異なるので、確認しましょう。

なるほど、事業承継するには、「親族内承継」「親族外承継」「社外承継」の3パターンがあるのですね。

その通りです!^^それぞれ承継方法がちがうので良く確認しましょう!承継後は旅館業許可申請が必要になります。

法人から旅館を事業承継する場合

法人から旅館を事業承継する場合、「株式譲渡」か「法人の合併及び会社分割」の2つのパターンがあります。

 

①株式譲渡の場合

株式譲渡とは、会社のオーナーが保有する株式を買い手に譲渡し、会社の経営を承継することです。売り手と買い手が合意した上で、株式譲渡契約書(SPA)を締結し、株式の対価の支払いと株式名簿の書き換えを終えると、株式譲渡が完了します。

 

②法人の合併及び会社分割の場合

法人の合併とは、複数の企業を1つの法人に統合することです。また、会社分割とは、社内にある事業を切り離し、別の会社に譲渡することを指します。

 

これらの場合、営業許可も承継することが可能です。先述した「旅館業法第3条」に基づき、「旅館業営業承継承認申請書」を各都道府県で提出する必要があります。

法人が旅館を運営しているとき、株式譲渡など法人専用の手続きが必要になるんですね!

株式譲渡の場合は経営権の譲渡であり、法人の合併は複数の会社を併合すること、会社分割の場合は、旅館を運営している事業部を法人に譲渡する形になります^^

個人から旅館を事業承継する場合

個人から旅館を事業承継する場合、個人が取得した営業許可を個人や法人に承継できません。

 

具体的には、以下の手順で個人から旅館を事情承継する形となります。

 

まずは、現営業者が廃業届を提出すること

まずは、現営業者が各都道府県の税事務所・市町村役場で「廃業届」を提出します。各都道府県・市町村によって、提出書類や提出期限が異なるので、注意してください。はい

後継者は改めて旅館業申請する必要があります。旅館業申請には、主に以下の書類が必要です。

 

旅館業営業許可申請書

申告書

見取図

配置図、平面図、側面図

配管図

 

都道府県によって、申請に一定の期間・費用がかかります。申請から取得までの所要時間は、1週間から10日程度です。

まずは、いまの営業者が廃業届を提出することが必要なのですね。

その次に、旅館業の営業許可を申請するために上記の書類申請が必要になります!

旅館後継者は「欠格事由」に該当しないことが条件

飲食店-悩む-売上ー赤字-黒字

なお、旅館後継者は「欠格事由」に該当しないことが条件です。欠落事由は以下の2つとなります。

 

①旅館業法または旅館業法に基づく処分に違反して刑に処せられ、その執行を終わり、
 または執行を受けなくなった日から起算して3年を経過していない者

 

②許可を取り消され、取消の日から起算して3年を経過していない者

承継に欠格事由なんてあるのですね…。

女将のまわりにはいないと思いますが、旅館業法で違反した人は3年間承継ができなくなります。

 

承継に欠格事由なんてあるのですね…。

旅館業法で違反した人は3年間承継ができなくなります。

旅館経営ではM&Aも選択肢の一つにある

旅館業やホテル業などの宿泊業界では盛んにM&Aがされており、旅館経営ではM&Aも選択肢の一つです。

ビザの緩和や格安航空便の増加などにより、外国人観光客が急増していることから、国内のさまざまな企業が旅館業に参入しています。譲渡側しては、M&Aで後継者不在や人材不足などの経営課題を解決可能です。

まとめ|旅館経営の相続や事業承継の方法とは?

旅館経営の相続や事業承継について理解が深まりました♪相続では、60日以内に申請手続きが必要になるのですね。

相続の場合は60日以内に手続きを行う必要があるため、事前に把握していないと期限内に手続きできないことがあります。予め知っておきたいポイントですね^^

 

旅館経営の相続・事業承継の方法について、解説してきました。経営者が亡くなった場合、配偶者や子供に事業を受け継ぐ制度が相続です。60日以内に各都道府県で「旅館業営業承継承認申請」を行う必要があります。一方で、相続以外だと「親族内承継」「親族外承継」「社外承継」の3パターンがあります。M&Aも一つの選択肢です。各都道府県によって必要書類や審査期間が異なるので、注意しましょう。

村田さん、本日は詳しく教えて頂いてありがとうございます♪また、旅館コンサルタントの村田さんに相談させて頂いてもいいかしら?

もちろんです^^旅館の経営で分からないことがあればいつでも相談してください。

失敗しない旅館コンサルティングサービスの選び方

旅館経営で売り上げを伸ばしていくには、専門的な内容も必要になります。その場合は旅館コンサルタントに相談するのも一つの選択肢でしょう。

経営コンサルティングサービスを行っている会社は多く存在しますが、旅館経営とインバウンドとWEB戦略の面を合わせて提供できる会社はごくわずかです。

そのため、まずは旅館経営専門のコンサルティングサービスを活用することをおすすめします。

一般的な経営コンサルティングでは旅館経営の現状や課題を十分に把握できていないことも多く、コンサルタントも的確なアドバイスが難しくなるためです。

そのため、インバウンド事業や旅館に特化したコンサルタントを選ぶ必要があります。

失敗しないコンサルティングサービスの選び方を紹介致します。

その旅館コンサルタントは信頼できるか?

まず、旅館コンサルタントを選ぶ際は、「そのコンサルティングサービスが信用できるか?」に注意することが大切です。信頼できるコンサルタントである判断は、料金の目安が明確なことや得意とする分野を明示している点があげられます。

 

旅館コンサルタントを選ぶ5つの見極め方

さらに、旅館コンサルタントを選ぶ際の5つの見極め方を紹介しましょう。

 

・数字に落とし込んで利益を出せるのか

・インバウンド事業に精通しているか

・旅館経営の経験があるのか

・自身でのビジネスを経験している経営者か

・ WEB戦略に精通しているか

 

旅館コンサルタントは、Web集客やインバウンド事業に精通していて、根拠のある数値データを用いて明確な改善策を提供できる必要があります。

また、提案だけでなくその改善策の実行までをサポートしてくれるところは少ないため、その点もしっかり見極める必要があります。

 

上述した通り、これからの旅館経営は、訪日外国人に視野を広げたインバウンド対応のサービスが活路となります。しかし、自社の力だけで適切なインバウンド対応を始めるのは、非常にハードルが高いと言わざるを得ません。そのためインバウンドと旅館経営両方に長けたコンサルティングサービスを活用することが圧倒的な近道となります。

訪日コネクトの強み

では訪日コネクトではどうなのか?という点についても触れたいと思います。

訪日コネクトの具体的な強みを紹介しましょう。

 

・日本と韓国の二拠点で活動しているため特に穴場となっている訪日韓国人旅行者の対策に強い

・公認会計士でありながらインバウンド事業経営者であるため、利益を出すための具体的な施策を提供できる

 ・インバウンド対策に成功している企業のノウハウを多数保有している

・公認会計士を複数抱えているため会計士関連のサービスも織り交ぜながら提供可能

 

訪日コネクト 次世代インバウンドサイト

訪日コネクトでは、訪日外国人客を増やして経営を軌道に乗せたい旅館オーナーに向けたノウハウを発信しています。外国人観光客の特徴から、インバウンド全体のニーズへの対応など、訪日コネクトは旅館の現状に最適な解決策を提案可能です。

 

旅館コンサルタントの選び方|まず無料相談会で見極めることが重要

廃業する旅館が後を絶たないなど、旅館業界は大変厳しい状況下にあります。

現状を打開できないままいつも通り経営していたら想定よりもはるかに早く危機的な状況に陥ってしまったなんてケースもたくさん見てきました。

相談は無料で行っております。少しでも気になった方は下記のフォームより相談だけでもしてみませんか?

みなさんのお問い合わせをお待ちしております^^

 

最新情報をチェックしよう!
>インバウンド対策メディア「訪日コネクト」

インバウンド対策メディア「訪日コネクト」

日本は今後も訪日外国人客増加に向けて全力で取組むと公表しており、世界人口増加も相まって更に訪日外国人客が増加していくことはほぼ確定的です。
しかし、訪日外国人に向けたアプローチができているお店はかなり少ないのが現状です。このメディアは、そんな会社やお店に役立つコンテンツを発信しています。