旅館経営は厳しいのか?経営破産した旅館の共通点を専門家に聞いてみた

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村田 明浩

インバウンド × 旅館コンサルタント / 公認会計士株式会社インクロ
世界Big4であるKPMGあずさ監査法人で公認会計士として様々な大手上場企業を担当 ⇨ 20代で株式会社インクロを立ち上げ、代表取締役社長に就任 ⇨ 現在主に日本と韓国に両拠点を持ちインバウンドに強みを持った旅館コンサルタント/公認会計士として活動中。

旅館経営の現状と課題

はあ、どうしましょう…最近赤字が続いているし、以前よりお客さんが減っているわ。

旅館経営はこれから厳しくなるのかしら…はあ、はあ…

ご無沙汰してます~!

女将、ため息がすごいですね!!

私でよければお話伺いますよ!

あら村田さんこんにちは♪お言葉に甘えちゃおうかしら…

じつは最近経営状態がきびしくて、赤字が続いているんです。

でも、どうすればいいのかわからなくて。はあ…

ため息の数が深刻さを物語ってますね…世間話どころじゃないですね。
わかりました!では早速ですが旅館経営で赤字を回避する方法ついてお話ししますね^^

みなさんこんにちは、旅館コンサルタントの村田です!

本記事を読むことで読者には下記のメリットがあります。

2020年にはコロナウィルスの影響を受けて経営破綻に陥る旅館が少なくありませんでしたが、コロナ以前から厳しい経営状況の旅館は多いです。財団法人社会経済生産性本部のレジャー白書によれば、国内のホテル市場の市場規模は拡大を続けている一方で、旅館市場の市場規模は縮小傾向にあります。

そんな中でも旅館経営で赤字を回避し黒字にする方法を熟知し、失敗を避けるような取り組みが必要です。

では早速、旅館経営で赤字を回避して黒字にする方法について、紹介していきたいと思います。

厳しい経営状態を招いた原因とは?

旅館の経営状態が厳しい理由の1つは、ホテルの建設ラッシュです。ホテルの市場規模は拡大していることからも分かる通り、ホテルは増加傾向にあります。ホテルに客足を奪われてしまっている旅館は多いでしょう。またAirbnb等のサービスが出現することで、宿泊業界としての競合が飽和しています。

 

また厳しい状況の中でも旅館の「独自の売り」やサービス形態の多くが昭和から進化していません。さらに旅館経営者の多くはWEBリテラシーが低く、大手インターネット予約サイト等の最低限のWEB集客も行っていないのが現状です。さらに集客できない最大の理由として、インバウンド対策が出来ていないことが原因となっているのです。訪日外国人数は年々増加傾向にありますが、インバウンド対策ができていない旅館は必然的に経営が厳しくなります。

外的要因と内的要因の両方により、旅館経営は厳しい経営状態に直面しているといえるでしょう。

なるほど…ホテルが多くなったのと、WEBを活用できていないのが原因ね。あと、最大の理由として外国人客対策が出来ていないのが赤字の原因なのね。

ホテルに客足が奪われているのも原因の一つですが、最大の理由はインバウンド対策ができておらず、外国人客への対応力が低いことが原因の多くを占めることになります。

経営破産した旅館の一覧(帝国バンク調べ)

2020年に経営破産した旅館を8つ紹介していきます。どのような旅館が経営破産しているのかを理解し、どうすれば旅館経営を成功させることができるのかを考えましょう。

①岐阜県の旅館「薬師のゆ本陣」の破産

奥飛騨薬師のゆ本陣は、奥飛騨の温泉地最大規模を誇る設備を有する温泉旅館でした。しかし設備負担が重なり、設立以降損益分岐点を上回る収入の確保には至らず。赤字決算が続き債務超過に陥っていました。そして2020年のコロナウィルスの影響でキャンセルが相次ぎ自己破産しています。

 

②兵庫県の旅館「とみや旅館」の破産

とみや旅館は兵庫県湯村で戦前から続いていた老舗の温泉旅館です。同地では客室数が4番目の規模を誇っていました。しかし景気低迷に陥り、債務超過に陥ります。大手インターネット予約サイトや自社ホームページによる集客を行っていましたが、業況は改善せず。そして2020年のコロナウィルスの影響で、かき入れ時の2〜3月の宿泊客数が大幅に減少し、自己破産しています。

 

③三重県の旅館「星たる」の破産

三重県志摩市の旅館星たるは全室露天風呂付きのスモールラグジュアリーホテルです。伊勢神宮へのアクセスの良さと、評価の高い食事が特徴でした。2005年に開業した旅館を買収し、運営を行っていましたが、売上が悪化。コロナウィルスの影響で4〜5月の予約状況も低迷していることから3月に自己破産しています。

④福島県の旅館「田村屋旅館」民事再生法の申請

田村屋旅館は1886年に福島県に創業された老舗旅館です。宿泊人員250名と沼尻温泉内では最大規模を誇っており、年間5,000人の外国人利用客がありました。しかし東日本大震災と福島第一原子力発電所の事故により利用者が減少。過年度の施設リニューアルの資金に対する返済にも苦慮しているなかコロナウィルスの影響で民事再生法の申請を行いました。

ビジネスホテル インバウンド対策

⑤愛知県の旅館「富士見荘」の破産

富士見荘は愛知県蒲郡市に位置する三河湾を望む景観と新鮮な魚介類が売りだった旅館です。ピーク時の2005年には年間売上が5億円を越すも業績不振に陥り、2013年には経営の行き詰まりが表面化。2020年にコロナウィルスの影響で破産しています。

 

⑥宮城県の旅館「木村屋旅館」の破産

宮城県鎌先で唯一2本の本流温泉源泉を有し、源泉掛け流しの濁り湯の露天風呂をはじめ、7つの多彩な浴場を備える1688年創業の温泉旅館です。2007年には業績悪化から民事再生法を申請しますが、2011年以降は東日本大震災後の被災地支援による特需から客足は堅調になります。しかし近年は特需の剥げ落ちで低迷しており、2020年にコロナウィルスの影響で破産しています。

 

⑦香川県の旅館「千久亭」の破産

香川県に位置し、観光客の宿泊や個人客・地元企業の宴会場として利用されることが多かった千久亭。近年は競争の激化によって宿泊や宴会の利用が減少し、資金繰りに苦慮していました。その中でコロナウィルスの影響により客足が減少。破産申請を行っています。

 

⑧熊本県の旅館「あまくさの島」に破産

あまくさの島は熊本県上甘草に位置する旅館です。地元天草の海鮮料理が人気を集めていましたが、既存設備に対する借入負担が大きく、度々赤字を計上していました。そして2020年にコロナウィルスの影響でキャンセルが相次ぎ売上が急落し、破産を決定しました。

たしかに、世界的にコロナウィルスが流行した年でしたね…それで客足が遠のいて廃業に追い込まれてしまったんだわ。

コロナウィルスで予約が埋まらず、休日もお客さんが来なくなりました。もともと経営状態が厳しかった旅館は、次々と廃業に追い込まれてしまったのです。

経営破綻した旅館の共通点とは?

2020年に経営破綻した旅館を8つ紹介してきました。いずれの旅館も2020年に発生したコロナウィルスが経営破綻の引き金を引いていますが、経営破綻の主因とはなっていません。

 

いずれの旅館もコロナウィルスの影響を受ける以前から、借入負担や競争の激化、日本経済の低迷などにより、債務超過・赤字決算・売上減少といった経営難の状態に置かれていました。平常時から十分に集客を行うことに成功しており、十分な売上を確保できれていれば、コロナウィルスの影響があっても経営破綻することはなかったでしょう。

経営破綻した旅館から見出される解決策

2020年に経営破綻した旅館はいずれも、平常時に十分な集客を行えていれば、経営破綻に陥ることはありませんでした。そこで経営破綻した旅館から見出される解決策を紹介します。

解決策①WEBマーケティングの強化

WEBマーケティングの強化は重要です。大手インターネット予約サイトを利用するだけでは足りません。大手インターネット予約サイトには以下のようなデメリットがあります。

 

大手旅館・ホテルが有利になりやすい

リピーターが付きにくい

 

自社ホームページのSEOを併せて行いましょう。特にスマホサイトに力を入れることをおすすめします。

WEBマーケティングってなんだかよくわからないけど、重要そうですね。

簡単にいうと、WEBを活用してお客さんに自社旅館を知ってもらい集客することをいいます。宿泊予約サイトは大手が有利になることが多いです。そのため自社でWEBサイトをもってしっかりと見てもらえるような魅力的なサイトにする必要があります。

解決策②訪日外国人に対する対応力

日本の人口は減少している一方で、訪日外国人数は2011年から2019年まで右肩上がりで増加しています。今後は旅館を運営していく中で外国人観光客を取り込むことの重要性がより大きくなるでしょう。訪日外国人に対する対応力を付けることをおすすめします。

解決策③提供サービスの多様化

旅館は温泉や食事を楽しむ、少し贅沢な宿泊施設というイメージを持つ方は多いかもしれません。しかし競合旅館との差別化のために、提供サービスの多様化を図るのも有効です。宿泊施設としてだけではない、コミュニティーとしての旅館サービスの提供や、ビジネスホテルのように気軽に止まれる、素泊まる場所としてのサービス提供を検討しましょう。

旅館の醍醐味といえば、おいしいお料理でしたがいまは少しずつ変わってきているのですね…

もちろん、料理を堪能できることは旅館の魅力なのでやめる必要はありません。でも、時代に合った素泊まりやコミュニティーとしてサービスを提供することで簡単に差別化が図れるようになるので積極的に行っていきたいですね。

旅館経営のための資金調達方法

本記事で紹介した経営破綻した旅館の中には、設備に対する借入負担が大きかったことが1つの要因となり経営破綻した旅館もあります。資金調達の方法は重要です。そこで旅館経営のための資金調達方法を紹介します。

倒産した旅館の共通点は「WEB」に力を入れていない、外国人対応力がない等がありましたね。

でも、新しいことを始めるには資金が必要になってきますね…

はじめは、初期投資として資金も必要になります。僕は今は旅館コンサルタントですが、もともとは公認会計士として働いていたので資金調達などは得意としています。ここでは資金調達の方法についてお話しできればと思います^^

旅館経営のためには、ある程度まとまった資金を用意する必要があります。

そんな時に重要になってくるのが資金調達です。
続いては資金調達の方法は主に3つあります。

①金融機関から投資を受ける

②出資を受ける

③日本政策金融公庫から融資を受ける

資金調達についてこちらで詳しく解説しています^^よろしければご参照ください!

旅館経営に必要な資金は?申請手続きや資金調達について専門家に聞いてみた

旅館経営は厳しいのか?に関するまとめ

2020年はコロナウィルスの影響で苦しい思いをした旅館が多かったはずです。また国内のホテル市場は市場規模が拡大している一方で、旅館市場は市場規模が縮小しているため、簡単な状況とはいえません。

しかしWEBマーケティングや外国人への対応、多様なサービスの提供などを行っている旅館が少ないため、これらの対策を適切に行うことができれば、競合と差別化し、事業を成功させることができるでしょう。

村田さん、本日は詳しく教えて頂いてありがとうございます♪また、旅館コンサルタントの村田さんに相談させて頂いてもいいかしら?

もちろんです^^旅館の経営で分からないことがあればいつでも相談してください。

失敗しない旅館コンサルティングサービスの選び方

旅館経営で売り上げを伸ばしていくには、専門的な内容も必要になります。その場合は旅館コンサルタントに相談するのも一つの選択肢でしょう。

経営コンサルティングサービスを行っている会社は多く存在しますが、旅館経営とインバウンドとWEB戦略の面を合わせて提供できる会社はごくわずかです。

そのため、まずは旅館経営専門のコンサルティングサービスを活用することをおすすめします。

一般的な経営コンサルティングでは旅館経営の現状や課題を十分に把握できていないことも多く、コンサルタントも的確なアドバイスが難しくなるためです。

そのため、インバウンド事業や旅館に特化したコンサルタントを選ぶ必要があります。

失敗しないコンサルティングサービスの選び方を紹介致します。

その旅館コンサルタントは信頼できるか?

まず、旅館コンサルタントを選ぶ際は、「そのコンサルティングサービスが信用できるか?」に注意することが大切です。信頼できるコンサルタントである判断は、料金の目安が明確なことや得意とする分野を明示している点があげられます。

 

旅館コンサルタントを選ぶ5つの見極め方

さらに、旅館コンサルタントを選ぶ際の5つの見極め方を紹介しましょう。

 

・数字に落とし込んで利益を出せるのか

・インバウンド事業に精通しているか

・旅館経営の経験があるのか

・自身でのビジネスを経験している経営者か

・ WEB戦略に精通しているか

 

旅館コンサルタントは、Web集客やインバウンド事業に精通していて、根拠のある数値データを用いて明確な改善策を提供できる必要があります。

また、提案だけでなくその改善策の実行までをサポートしてくれるところは少ないため、その点もしっかり見極める必要があります。

 

上述した通り、これからの旅館経営は、訪日外国人に視野を広げたインバウンド対応のサービスが活路となります。しかし、自社の力だけで適切なインバウンド対応を始めるのは、非常にハードルが高いと言わざるを得ません。そのためインバウンドと旅館経営両方に長けたコンサルティングサービスを活用することが圧倒的な近道となります。

訪日コネクトの強み

では訪日コネクトではどうなのか?という点についても触れたいと思います。

訪日コネクトの具体的な強みを紹介しましょう。

 

・日本と韓国の二拠点で活動しているため特に穴場となっている訪日韓国人旅行者の対策に強い

・公認会計士でありながらインバウンド事業経営者であるため、利益を出すための具体的な施策を提供できる

 ・インバウンド対策に成功している企業のノウハウを多数保有している

・公認会計士を複数抱えているため会計士関連のサービスも織り交ぜながら提供可能

 

訪日コネクト 次世代インバウンドサイト

訪日コネクトでは、訪日外国人客を増やして経営を軌道に乗せたい旅館オーナーに向けたノウハウを発信しています。外国人観光客の特徴から、インバウンド全体のニーズへの対応など、訪日コネクトは旅館の現状に最適な解決策を提案可能です。

 

旅館コンサルタントの選び方|まず無料相談会で見極めることが重要

廃業する旅館が後を絶たないなど、旅館業界は大変厳しい状況下にあります。

現状を打開できないままいつも通り経営していたら想定よりもはるかに早く危機的な状況に陥ってしまったなんてケースもたくさん見てきました。

相談は無料で行っております。少しでも気になった方は下記のフォームより相談だけでもしてみませんか?

みなさんのお問い合わせをお待ちしております^^

 

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日本は今後も訪日外国人客増加に向けて全力で取組むと公表しており、世界人口増加も相まって更に訪日外国人客が増加していくことはほぼ確定的です。
しかし、訪日外国人に向けたアプローチができているお店はかなり少ないのが現状です。このメディアは、そんな会社やお店に役立つコンテンツを発信しています。